新作と前作の違いというのは、常に気になるところです。ヤマハから発売の大人気アイアン、inpres UD+2 アイアンについて、2019年モデルと2017年モデルをヘッドスピード40m/s未満の女子プロゴルファーが試打した動画を取り上げ、両モデルについて比べてみます。
目次
インプレス UD+2 アイアンの適合ヘッドスピード
インプレスUD+2アイアンは、アベレージ向けのディスタンス系アイアンです。公式サイトでヘッドスピードの目安を見てみますと、オリジナルカーボンのRで34~40m/s、SRで38~44m/sとなっています。
単純にヘッドスピードだけで見ると、遅めのゴルファーがR、標準的なゴルファーがSRとなります。
試打者はある程度の技量がないと、ばらつきが多くて参考になりませんが、技術が高すぎると、基本的にヘッドスピードが速いため、アベレージゴルファー向けモデルとしては、試打・評価があまり参考にならない場合があります。
ここで紹介する動画では、ヘッドスピードが40m/s未満の女子プロゴルファーが試打していますので、インプレスUD+2アイアンがターゲットとするところとマッチしています。
インプレス UD+2 アイアン 2019と2017を女子プロゴルファーが試打
ヘッドスピード30m/s台の西川みさとプロが、インプレスUD+2アイアンの新・旧モデルを打ち比べした動画です。
2019年モデルについて感想・評価をピックアップしてみます。
- 見た目は細長い顔のイメージ。
- 球が凄く上がって、打ちやすい。
- 打感も調度良い硬さ。
- 球はとてもつかまる。
- 2017年モデルよりも後ろがすっきりしてて構えやすい。
次に、2017年モデルについての感想・評価をピックアップしてみます。
- 前作よりも顔が小さめに見える。
- 2017年モデルも打ちやすい。
- 直進性は2019年モデルの方が高く、つかまりが良い。
- ボールは上がる。
弾道的には2019年モデルの方が前に飛んでいて、2017年モデルの方が上がっているように見えます。実際のデータを見比べて、新旧モデルについて見ていきましょう。
新旧モデルの試打データ
モデル | 2019モデル | 2017年モデル | ||
1回目 | 2回目 | 1回目 | 2回目 | |
ヘッドスピード | 32.9 | 32.6 | 32.6 | 32.2 |
打ち出し角 | 17.5 | 18.1 | 19.1 | 18.2 |
キャリー | 142.3 | 145.3 | 142.6 | 142 |
飛距離 | 152.8 | 156.4 | 151.8 | 152.2 |
スピン角 | 右2.9 | 左2.7 | 右4.5° | 右2.5° |
動画の中ではもう少し打っているようですが、公開されているデータは上記2件ずつの合計4件です。
ボールの上がりやすさは2017年モデルの方が良い
どちらのアイアンもロフト角が同じ26°ですが、26°と思えないような打ち出しの高さで飛んでいますが、2017年モデルの方が打ち出し角が高く、ボールが上がりやすいようです。
実際、2017年モデルの方がソールがどっぷりしていて低重心度合いが高いように見えますので、ヘッド形状からくる重心設計が、そのままボールの上がりやすさに出ているようです。
▼参考:ヘッドスピードが速い人でも、2017年の方が打ち出しは高い!
こちらのヘッドスピードが強烈に速い人の試打動画を見ても、2017年モデルの方が2~4°打ち出しが高くなっています。
飛距離性能は2019年モデルの方が良い
飛距離は2019年モデルの方が出ています。試打件数が少ないのが微妙なところですが、2019年モデルの方が打ち出し角が抑えられていますので、上よりも前方向にインパクトエネルギーが消費され、飛距離アップに繋がっていると考えられます。
つかまりは2019年モデルの方が良い
スピン角は2017年モデルの方が右に多く出ています。つまかりについては、実際の動画の弾道をみても、2019年モデルの方が良いようです。
新旧モデルの違いとして、2019年モデルは重心点がヒール側からセンターに近づいていますので、右に逃げにくくなっている効果が出ていそうです。
インプレス UD+2 アイアン 2019と2017の比較をまとめ
インプレスUD+2アイアンは、2019年モデルも2017年モデルも打ち出しが高く、2~3番手ぐらい上の飛距離が出るアイアンです。
ストロングロフトアイアンについては、「ロフトを立てたら番手を上げたのと一緒じゃないか?」という声もあるようですが、扱いやすさと飛距離の総合バランスとしては、飛距離を求めるゴルファーに頼もしいアイアンです。
2017年モデルと2019年モデルについて、この記事での評価としては、「球の上がりやすさの2017年モデル」、「飛距離とつかまりの良さの2019年モデル」という結論にしたいと思います。