短い距離を打ち分けるのに使われる「ウェッジ」。
主にグリーンに乗せるために使うクラブで、ピッチングウェッジ、サンドウェッジなど何種類かあります。
基本的にPW、AW、SWが良く見聞きする番手だと思いますが、その他にも別の種類・別の呼び名のものがありますので、ウェッジ全般について取り上げます。
目次
ウェッジの種類
ウェッジは、色々な種類がありますので、英語表記の頭文字を取ってアルファベット2文字で表されます。
ご自身のクラブセッティングの中、そして、ツアープロの試合などでもなじみがあるのは、PW、AW、SWの3種類ではないかと思います。
市販のアイアンセットを見ても、9番より下は、PW、AW、SWの3種類あるのが大半ですが、中には別のものが入っているケースもあります。
表記 | 正式名 | クラブの位置づけ |
---|---|---|
PW | ピッチングウェッジ | ウェッジの中で一番距離が出る。 |
AW | アプローチウェッジ | 寄せの際に使われる。 |
PS | ピッチングサンド | AWと同じ。 |
GW | ギャップウェッジ | AWと同じ。 AWとSWの中間の場合もある。 |
AS | アプローチサンドウェッジ | AWとSWの中間のもの。 |
DW | デュアルウェッジ | ASと同じ。 |
SW | サンドウェッジ | バンカーからの脱出の際に多用される。 |
LW | ロブウェッジ | 高い球、高スピンでピタッと止めたい時に使う。 |
主なウェッジは3種類ですが、一通り書き出してみると、上の表の通り8種類あります。
思いのほかウェッジの種類が多いと感じた方も多いと思います。ただし、AWとPS、GWは同じもの(GWは、AWとSWの中間の場合もある)、ASとDWも同じもの、つまり別の呼び方でしかありません。
基本は、PW、AW(PS、GW)、SWの3種で、AWとSWの間にAS(DW)、SWの後ろにLWがあると考えると分かりやすいと思います。
他にも、PINGのアイアンでUWというウェッジがあります。ユーティリティウェッジの略で、PWとSWの間にあります。UWがあるアイアンでは、AWがありませんので、AWの別の呼び方、または、進化版と捉えれば、当たらず遠からずかと思います。
何故、PW、AW、SW以外のウェッジがあるのか?
AS、GW、DW、LWは、殆ど見掛けない番手でしたが、ここ最近、市販モデルのセットの中に入っていて、「おやっ?」「何だ?」と思われた方もいると思います。
これはアイアンの最近の主流が変わってきたことと関係しています。
アイアンはもともと決まった距離を上げて落として狙った位置に止めるためのクラブです。しかし、ドライバーと同様に、アイアンでも大きな飛距離を出したいというニーズが高くなっています。
そこで、メーカー各社は、ストロングロフトと呼ばれるアイアンを次々とリリースしています。ストロングロフトとは、ロフト角を極端に立てたスペックのことを指していて、7番アイアンで言うと以前は30°ぐらいだったものが、現在は25°といったものが出ています。
番手で言うと、2~3番手ぐらい上のものに相当するロフト角です。ストロングロフトになったからといって、ウェッジの角度まで一律ストロングにすることはできません。そうすると、短い距離用のクラブがなくなってしまうからです。
そこで、PW、AW、SWのロフトピッチが広がってしまったところを埋めるため、この3種以外のクラブ、つまり、GW、DW、ASといった名称の番手を追加しているアイアンセットが増えています。
DW、GW、ASがあるアイアン
実際に、PW、AW、SW以外の番手があるアイアンを挙げてみたいと思います。
ダンロップ XXIOクロスアイアンはDWを採用
ダンロップのゼクシオクロスアイアンは、ゼクシオレギュラーモデルやシニア向けプライムシリーズとは異なるモデルです。
直進性と飛距離を特徴としたアイアンで、まさにストロングロフトが採用されています。
7番アイアンのロフト角は25°で、レギュラーモデルよりも3°立っています。そのため、PWが37°で、普通のアイアンの8番か9番ぐらいのロフト角になっています。
1~2番手分のロフト角を穴埋めするために、ゼクシオクロスアイアンではAW(43°)とSW(56°)の間に、DW(49°)が追加されています。
キャロウェイ MAVRIKアイアンはGWを採用
キャロウェイのMAVRIKシリーズから発売のMAVRIKアイアンは、3種類ある中で最もストロングロフトなアイアンです。
7番アイアンのロフト角は27°で、MAVRIK MAXアイアンと比べると3°立っています。そして、AWが46°で、SWが56°、つまり1位だが10°になっていますので、ここにGWが51°で追加されています。
ONOFF AKA FF アイアンはASを採用
ONOFF赤 FFアイアンは、ONOFFの2020年のAKAシリーズに追加された2種類目のアイアンです。
後から追加されただけあって、超ストロングロフトのアイアンで、7番アイアンのロフト角はスタンダードなモデルよりも3度立った25°です。
AWは43°、SWは56°で、ロフトピッチが13°もありますので、間に49°のASが追加されています。
まとめ
ウェッジの色々な種類について、取り上げました。
DW、GW、AS、PS、UWなど、色々な名称のものがありますが、同じ意味のものも多いです。
基本的にはセット内での並び順やロフト角の大きさを見ることで、PW、AW、SWと同じように使い方が感じ取れます。