さくらのレンタルSVで、PHPのバージョンを上げて、CGIモードからモジュールモードに切り替えると、劇的に高速化されます。
しかし、契約によってはモジュール版を利用できないことがあります。
この件について、詳しく取り上げます。
目次
WordPressはPHPのバージョン・モードを変えると高速になる
WordPressでブログ運営していると、気になることの一つが表示スピードです。
特に、重たい画像が多かったり、プラグインが多いと、スピードは遅くなりがちです。
特にプラグインについては、便利で外せないものも多々あり、スピードダウンの大きな要因となります。
WordPressのスピードアップの方法として、一つ忘れてはならないのは、PHPの設定です。
WordPressは、PHP+MySQLにて動いていまして、プログラムの実行環境であるPHPの設定がスピードに大きく関与します。
特に、PHPはバージョンがあり、数字が上がるほど性能が良くなっていますので、処理スピードも速くなります。
また実行モードをCGIからモジュールに切り替えると、これもスピード改善となります。
さくらのレンタルサーバーでは、モジュール版が使えないことがある
ブログを運営されている方は、レンタルサーバーを利用されているケースが多いと思います。
そして、人気のレンタルサーバーは、Xサーバーとさくらインターネットの2つがかなり多いと思います。
さくらインターネットでは、PHPのバージョンアップ、モードの切り替えに対応していますが、契約によっては、モードの切り替えが行えない場合があります。
プラン | CGIモード | モジュールモード |
---|---|---|
ライト | 〇 | × |
スタンダード | 〇 | △ 但し、SV番号が以下に限られる。 www202 ~ www780、www1901 ~ www2100、www3701以降 ※対象SVは拡大予定 |
プレミアム | 〇 | 〇 ※ PHP7以上で利用可能 |
ビジネス | 〇 | 〇 ※ PHP7以上で利用可能 |
ビジネスプロ | 〇 | 〇 ※ PHP5.2、5.3、5.4、5.6、7以上で利用可能 |
マネージド | 〇 | 〇 ※ PHP5.2、5.3、5.4、5.6、7以上で利用可能 |
※引用:https://help.sakura.ad.jp/360000208581/
上記の表は、さくらのヘルプサイトの内容を元にしたものです。プレミアムより上位の契約では、問題無くモジュールモードが使えると言って良いでしょう。
モジュールモードが完全に使えないのはライト、条件があるのはスタンダードです。
まずライトについてですが、モジュールモードが利用できないとう事実は間違いないのですが、そもそもMySQLが利用できませんので、WordPress自体が使えず、高速化云々の話として対象外となります。
次にスタダードですが、使える人、使えない人に分かれます。使える人、使えない人は、ご自分のSV番号により判別することができます。
(SV番号による識別と同義だと思いますが、2018年4月17日以前に契約している人は、使えない方に該当するという情報もあります。)
筆者の契約の中にも、使えない側の方がありました。
スタンダードでモジュール版が使えない場合の対処方法
不幸にもモジュール版を使えないサーバーを利用している方で、どうしてもPHPのモジュール版に切り替えたいという方もいると思います。
その場合は、以下の方法になります。
(1)サーバーを引っ越しする
新規で契約をして頂き古いサーバからの引越し作業をお願いしております。
引用:https://knowledge.sakura.ad.jp/20999/
さくらインターネットによる説明では、引っ越ししてくださいとのことです。
かなり残念な解決方法ですが、仕組みを考えると致し方ないというか、そうなりますね。
まだお金を積んで解決する方法があれば良いのですが。。。
DBも引っ越しが必要ですし、ワードプレスのプログラムもファイル数がやたらと多いので、気軽に行えるものではないですね。
(2)OSバージョンアップを待つ
先程の(1)の方法は、完全にモジュール版を利用できる方法ですが、こちらは完全ではありません。
と言いますのも、さくらインターネットによるサーバーのOSバージョンアップ等のメンテナンスを待つ方法だからです。
機器更新のタイミングでサーバがリプレイスされる場合があり、その際はモジュール版PHPが利用できるようになる可能性があります
引用:https://knowledge.sakura.ad.jp/20999/
さくらインターネットの説明でも、「可能性がある」と弱めの記述になっていますので、待てば必ずとは書いてありません。現実的には長い目でみれば必ずリプレースやOSアップデートはあるんでしょうけど。
PHPのバージョンが低い設定のままの方は、5→7に挙げると2~3倍の高速化となるとのことですので、まずはこちらを確認してみましょう。
まとめ
WordPressを高速にする方法の一つ、PHPのモジュール版について、さくらインターネットで「モジュール版を利用できるケース」「モジュール版を利用できないケース」について取り上げました。
高速化は、モジュール版にする以外にも、PHPのバージョンアップ、画像サイズの見直し、プラグインの選別も、とても重要な要素です。
モジュール版への切替に限らず、上記の点についても、是非、チェックしてみてください。